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海人の館 |
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松浦宣秀さん |
瀬戸内海のほぼ中央、広島県呉市の東南3.5kmの海上に浮かぶ「上蒲刈島」と周辺の9つの無人島からなる広島県安芸群蒲刈町。吹く風に甘酸っぱいみかんの花が香る温暖な土地柄です。
上蒲刈島の東南部にある西日本有数のリゾート地『県民の浜』は、緩やかな曲線を描く400mの美しい砂浜と透明度の高い海が評価され、『日本の渚・百選』に選ばれています。
この「県民の浜」造成工事中の1984年、古墳時代の「製塩土器」と、製塩所跡とみられる「沖浦遺跡」が地中から発見され、これを機に、まだ再現事例のない古代の製塩法の研究が始まりました。発起人は、発見者であり同町の文化財保護委員長で、ご住職でもある松浦宣秀さん。
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| 製塩土器 |
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しかし、古代の塩作りについては製塩土器の他に塩や海を詠った万葉集などの、断片的でわずかな史料しかないという厳しい状況の中で、研究は難航し、何度も行き詰まったそうです。時には断念することも考えたという松浦さんが、それでも研究を諦めなかったのは、「地元の蒲刈町を元気にしたい」という当初からの強い気持ちが勝ったからでした。やがてそんな松浦さんの情熱に賛同する地元の人々が集まるようになり、「藻塩の会」が発足します。この時、すでに研究をはじめて4年が経っており、多くの仲間を得た後もさらに8年間
試行錯誤を重ね、実に12年という歳月をかけて『海水に浸したホンダワラ(海藻)を乾燥させ、それを焼いた灰をさらに海水でこし、かん水(濃い塩水)を作り、土器で煮詰めて』塩を作ることに成功したのです。 |
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同町は「藻塩の会」の研究結果を高く評価し、考古学関係者などを招いて「古代の塩づくりシンポジウム」を開催したところ、大きな反響を呼びました。これをきっかけに、考古学会などから大きな注目を集めることに。また蒲刈町では、様々な形でこの「藻塩焼き」による塩作り体験イベントが開かれ、同町を訪れる人が増えただけでなく、塩づくり体験を通して都市住民との交流の輪が拡大したといいます。松浦さんは、次世代へも古代製塩法を継承していこうと、町内外の小・中学校に体験学習を呼びかけるなど、地道な活動を続けています。
「海人の藻塩」が商品化されるや、それが地場産業として確立し、またそれに伴ってUターン者の雇用促進が進むなど、地域の活性化にもつながりました。「蒲刈町を元気にしたい」という松浦さん根源的な思いは、いろいろな形で大きな実を結んだのです。実はこの藻塩、、もともと商品化することは特に考えていなかったそう。目的が商品化でなかったからこそ出来た情熱の賜物といえます。その後この「海人の藻塩」は、「ニッポン全国村おこし物産展通産大臣賞」などの賞も受賞しました。 |
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煮詰め工程 |
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ホンダワラ |
「海人の藻塩」の原料は古墳時代と同じく「瀬戸内海の海水」と「ホンダワラ(海藻)」ですが、製法・設備はいたって現代的です。効率の良いお塩づくりが出来るようになった現代では、「ホンダワラ」の役割りが変わりました。古墳時代には「手段」の一つ(表面に付着している塩を取り出すために焼いて灰にしたり、汲み上げた海水を火にかける前にできるだけ濃くする為に使われていた)でしたが、現代では「ヨウ素」という、海藻に含まれるミネラルを抽出するための「目的」に使用されています。まさに進歩した技術が海藻ホンダワラの良い所をうまく引き出したわけです。 |
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取水口より汲み上げた海水は、ろ過してから加熱し、約7倍に濃縮します。その中に乾燥させたホンダワラを浸すと、そのミネラルやうまみが溶け出し、そのうち濃い茶色の「かん水」(濃くした塩水)が出来ます。この「かん水」を6〜8時間ほど大釜で煮詰めて塩の結晶を作る間、ずっと人の手によってアクを取り除きます。釜の中で結晶した塩を遠心分離機(脱水機の要領)に5分間かけ、水分とニガリを除くと、苦みのないまろやかな「海人の藻塩」ができあがります。とても希少なお塩で、10トンの海水を原料に一日わずか200kgしか作ることができません。 |
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| エネルギー |
8Kcal |
| たんぱく質 |
0mg |
| 脂質 |
0mg |
| 炭水化物 |
2.0g |
| ナトリウム |
37.2g |
| カルシウム |
358mg |
| カリウム |
552mg |
| マグネシウム |
826mg |
| ヨウ素 |
0.14mg |
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| ※製品100g中 |
藻塩ならではの成分「ヨウ素」には、血液浄化・発育促進・殺菌作用・精神活動の活発化など、色々な働きがあります。 |
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| 海藻ホンダワラの旨みを含んでいますので、おにぎりにするとその味の良さがとてもよくわかります。天ぷらや白身魚などのお刺身の付け塩としてもおすすめ。またお吸い物、お味噌汁などに一つまみ入れるだけで味が際立ちます。焼き魚にも旨みをプラスすることができます。 |
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