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お塩の知識
塩の製法
塩の作り方も世界中様々。ここでは代表的なものをご紹介します。
●外国では..
 <外国の塩は、天日塩・湖塩・岩塩などに分類されます>
1.天日塩
・世界には非常に雨が少なく乾燥した地域があり(例えばメキシコにはゲレロネグロといった年間降雨量100mm未満の場所があります)、そこでは海の近くに塩田を作り海水を引き込み、約2年もの長い時間をかけて、太陽熱と風力だけで水分を完全に蒸発させ、塩を結晶させて「天日塩」を作っています。このように天日製塩法は、「年間の雨量が少なく、雨期があっても短い」、「気温が高くて比較的湿度が低く風があること」、などの条件と、「広くて平坦な粘土質の地盤で、さらに川がない」ことなどの条件を満たした土地でしか行なうことができません。日本ではほとんど無理な製塩法ですね。なお日本国内に輸入された天日塩は業務用として「原塩」等の名前で売られている他、天日塩を輸入してそれを原料に食用塩をつくる場合もあります。

2.湖塩・大昔、海だった場所が地殻の変動によって次第に陸に閉じこめられ、そのうちに水分が蒸発して水の中の塩分濃度が高くなった湖が「塩湖」です。塩湖は乾燥した気候の土地に多く見られますが、その濃い塩水をさらに蒸発させて塩分を結晶させ、「湖塩」がつくられます。また乾季に湖の水が自然に干上がり、塩の結晶があらわれる塩湖もあります。例えば南米のボリビアには広さが四国の半分ほどもある巨大な塩湖があり、雨の降らない乾季には水が全て蒸発して干上がり、湖自体が塩の結晶で白く覆われます。その表面を斧で割ったり、かき集めるなどして湖塩をとっています。

3.岩塩
・皆さんにもとてもなじみがある外国の塩といえば、この「岩塩」でしょう。岩塩は、大昔海だった場所が地殻変動などで陸地に閉じ込められ塩湖となり、その海水の水分が蒸発して次第に塩が結晶化し、その上に土砂が堆積してできた塩の層のことです。岩塩が形づくられたのは約5億年前から200万年前までといわれており、さらに世界中に存在する岩塩の埋蔵量は、現在分かっているだけでも推定「数千億トン」といわれています。歴史の重みですね。現在世界の塩の生産量の約3分の2は、岩塩からつくられています。日本には岩塩が存在せず海水塩しか作れないので、この数字には少々びっくりですね。

・地中にある岩塩を取り出すには、地下を採掘して塩を削り出す方法、岩塩の層まで井戸を掘って水を注ぎ、岩塩を溶かして塩水として汲み上げる方法などがあります。採掘して掘り出した岩塩も、いったん水にとかして土などの不純物を取り除いてから、煮詰めて塩を結晶させる方法がほとんどです。

 前者の採掘して削り出す方法を「乾式採鉱法」といい、後者の水に溶かす方法を「溶解採鉱法」といいます。

○「乾式採鉱法」
一般的な鉱山と同じように地中に坑道を作って岩塩のかたまりを削り出し、ベルトコンベアや運搬車などで搬出する方法です。岩塩は金属などを含んでいる場合があるのでそのまま食用に使われる事は少なく、いったん水に溶かして土など異物を取り除いてから再び結晶化させる方法がとられていますが、まれに特にきれいな岩塩をそのままミルでひいて食べる場合もあります。

○「溶解採鉱法」
まず岩塩の層まで井戸を掘り、そこに淡水を圧力をかけながら入れ、岩塩を水に溶かします。そして井戸の中にできた「かん水」(海水よりも塩分濃度が濃くなった水)をポンプで汲み上げ、その後かん水のまま精製して工業の原料としたり、煎ごう(煮詰めること)して塩を結晶させ製品化しています。また、地下水や地中にしみこんだ雨水が岩塩層を自然に溶かしてできた塩水(地下かん水)を、ポンプで汲み上げる「塩泉水採取法」という採塩法もあります。

●日本では..
・日本は雨が多く湿度が高いので、外国のように太陽の熱など自然の力だけで海水中の水分を完全に蒸発させることができず、また土地も狭いため天日製塩には向いていません。日本では、海水から多量の水分を蒸発させる為には、多くの燃料、多くの手間がかかる事になります。そこで昔の日本人は知恵をしぼり、さまざまな工夫をして塩づくりをしてきました。それが「海水を塩分濃度を濃くしてから煮つめる方法」なのです。日本では古来から海水をいったん濃縮し(採かん=かん水を得る)、それを煮詰めて塩を結晶させる(煎ごう)という2段階方式で塩をつくってきました。

・海水を濃縮する方法には、塩田(揚浜式塩田、入浜式塩田、流下式塩田など)やイオン交換膜法、最近はタワー式やネット式、その他いろいろな方法があります。

・ちなみに日本で最も古い塩は、海水に浸かった海藻を燃やし、塩分を含んだその灰をそのまま塩として使った「灰塩」といわれています。その後、海藻を焼かずに天日で干し、塩分が付着したその海藻にさらに海水をかけて、かん水(塩分濃度の高い塩水)を作り、それを土器で煮詰めて塩を作る方法が考案されました(藻塩焼き製塩法)。いずれにしても昔の日本人も塩づくりの知恵には、頭が下がる思いです。

○日本の「塩専売制度」
・日本では1905年から1997年までの92年間、塩の「専売制度」が続きました。その間、大蔵省専売局→日本専売公社→日本たばこ産業と運営の主体が変わりましたが、1997年4月1日に「塩専売法」が廃止となり、5年間の経過措置期間を置いた後、2002年4月1日から塩の生産、輸入、販売が完全自由化されました。今では「塩事業センター」が事業を引き継いで行なっています。現在の所管官庁は財務省(理財局たばこ塩事業部)で、製造、輸入などについては財務省への届出が必要になっています。

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